ai_math_runningのブログ

最近はAI関係の記事が多い予定です。一応G検定持ってる程度の知識はあります。

ストレッチで心肺機能が上がるって本当?

心肺機能について書いたのですが、では、心肺機能を上げるのはどのようなトレーニングをすれば良いか。
血管系の能力を上げるのは、ニコニコペースとかL.S.Dで走るのが良いというのは書いたのですが、では、呼吸の能力を上げるのはどうすれば良いのでしょうか。

急に走れなくなったラン友の話

急病で入院した知り合いがいました。かなりの病気だったそうで、周囲は無理しないように心配だったのですが、本人はやる気十分で、退院してリハビリに励み、すぐにトレーニングを再開していました。
ですが、周囲が心配になるほど、頑張ってトレーニングをしていたのですが、全然走力が戻らなかったそうです。本人、病気の影響かと、弱気になっていまして、それで走りが狂ってないか、フォームを見てくれないか、という事で、走ってるのを見てみました。私が見たところ、そんなにおかしな所はなかったのですが、一つ気になるところがありました。それは、腕振りが小さくなってしまっていたのです。
それで、色々とヒヤリングしてみると、入院中、身体を動かさなかった事で、肩周りが固まってしまい、40肩のような症状で肩が上がらない状況とのことでした。それで、ピンときました。
そのラン友にも説明したのですが、肩周りの柔軟性が損なわれると、呼吸が浅くなってしまうんです。おそらくラン友は、そのために心肺機能が下がっていて、すぐに息を切らしてしまうようになっていると考えられました。
それで、そのラン友は肩周りのリハビリを頑張って、40肩を数ヶ月ほどで克服し、また元のように走れるようになっていきました。

呼吸のメカニズム

では、なぜ、肩周りの柔軟性が損なわれると、呼吸が浅くなってしまうのでしょうか。それは、呼吸のメカニズムを知ると、理解できると思います。

呼吸は、胸の中にある空間・胸腔が、広がったり縮んだりする事で、肺に空気が出入りして起こります。なので、胸腔を広げたり縮めたりする能力によって呼吸の能力が決まることになります。
胸腔を広げる方法は次の3つです。横隔膜を下げる、肋骨間を広げる、肩を上げる。それぞれ、腹式呼吸、胸式呼吸、肩式呼吸と言います。(胸腔を縮めるには、それぞれ逆にして、横隔膜を上げるか、肋骨間を縮めるか、肩を下げれば良い事になります。)で、ランニング中は、それぞれをバランスよく使える事が重要です。

肩周りの柔軟性が損なわれると、まず肩式呼吸に影響します。また、肩甲骨周りにも影響するため、胸式呼吸にも影響してしまうんです。それによって、呼吸が浅くなってしまうんです。
また、力んで肩の力が入ってしまっても、同じ理由から呼吸が浅くなります。リラックスして走ろう、というのは、呼吸を浅くしないためでもあるんです。

呼吸の能力の高め方

呼吸の能力を高めるトレーニングには色々あります。でも、まず基本は、上記3つの呼吸方法、特に腹式呼吸と胸式呼吸を練習する事です。
腹式呼吸の練習方法は、調べればたくさん載っています。まぁ、寝転んでお腹を膨らませたり凹ませたり、といった一般的な方法で良いと思います。
それより難しいのは胸式呼吸です。一般的にはピラティスくらいでしかやらないと思います。やり方としては、

  1. まず、腹式呼吸を大きく1回してお腹を大きく凹ませる。
  1. お腹を凹ませた状態を保ちながら胸に手を当てて肋骨間を広げて呼吸しようとする。

こういった方法になるのですが、人によっては難しいかもしれません。私は胸式呼吸が苦手で、肋骨間がなかなか広がりませんでした。なので上記の方法で練習しても、浅い呼吸しかできなかったのです。
そういう私にとって効果的だったのは、大胸筋の筋トレです。私は胸板が薄く大胸筋が全然なかったので、そもそもそこを動かそう・使おうと身体がしてこなかったため、可動域自体も小さくなってしまったいたと思います。そこで、筋トレしてその部分を使えるようにする事で、活性化され、胸式呼吸もある程度できるようになりました。
あとは、上に書いた通り、肩周りのストレッチですね。肩周りが柔らかくなれば、肋骨間も広げやすくなりますし、肩も大きく動かせるので、それに伴って胸腔を広げる事ができるようになります。

他にも呼吸のトレーニング自体はあるのですが(よくやる「すっ、すっ、はっ、はっ」という呼吸法も呼吸のトレーニングの一種です)、まずは上記3つの呼吸をしっかりできるようになってからで遅くないと思います。
(というか、中級レベルのランナーまでは、それだけで十分ですよ。)

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