ai_math_runningのブログ

最近はAI関係の記事が多い予定です。一応G検定持ってる程度の知識はあります。

インデックス投資の利点と投資についての考え方

朝にこんな変な増田を見かけてしまって。
anond.hatelabo.jp
ブクマに「反応記事書く」ってだけ書いてでかけてしまったんだけども、ちゃんと反応しようとすると大変だな、と思って。
なんというか、株式投資についての根本的な考え方が違うというか、それをわざわざ説得するような事を書くって私には無理だな、と思って。
でも、とりあえず、私の知ってる知識の範囲で書こうと思う。
(あと、これまで増田にいくつか投資話を書いてきたので、その総決算もかねて。)

インデックス投資の利点

まず、私は「インデックス投資教」の信者ではなくて、私のインデックス投資への基本的な考えはこちらに書いた通り。
anond.hatelabo.jp
なので、別にインデックス投資を擁護する必要はないんだけども。思考停止して買うのは良くないとも思ってるし。
でも、ここまで悪様に言われる謂れはないなって事も思った。というのは、インデックス投資には利点がたくさんあるんですよ。

先の記事に書いている通り。あと、全世界インデックスならカントリーリスクもある程度緩和されていると思う。(半分近くがアメリカではあるけども。)

  • インデックスファンドは手数料が安い(正確には安くできるので安いものが多い)

実はファンド買う上では手数料が非常に重要で、少なくともこれだけはチェックして買うべし、と言えるもの。
というのは、インデックス投資って、年4〜5%くらい増えてくれれば良い、というみみっちいものなので、年2%とかの手数料を取られてしまうと、利益が半減してしまう訳で。
なので、なるべく安い手数料のものを買うべきなんだけども、インデックスファンドは株式の割合だけ決まっているため自動で売買できるので、人件費がかからない分、手数料を安くできる訳です。
アメリカ株インデックスETFだと信託報酬0.03%なんてのもあるそうです。)
だから、先の増田記事への反応に「バランスファンドじゃダメなの?」ってのがあったけど、バランスファンドって手数料が高いのが多いので、それはやめた方が良いと思います。

  • 思考コストを抑えられる

多分、これが「思考停止」って批判の的となってるんでしょうが、思考コストを抑えられるって大きな利点なんですよ。
というのは、我々は生きていて日々、考えないといけない事を山ほどかかえてる訳です。
そんな中、インデックス投資は「設定だけすれば、あとは基本、ほったらかし」で良い投資法なので、思考コストは最小化できるんですよね。
これは大きな利点でもある、と思いますよ。

インデックス投資は投資のとっかかりとして優れている

そういう意味で、投資初心者が、まずとっかかりとして投資を始めるには、インデックス投資の積み立てを少額から始めるというのは良いと思っています。
上記のような利点を多く持っていますし、損をする可能性の小さい(しかも少額なら少なくとも大損する可能性は非常に小さいでしょう、個別株なら紙切れになっちゃう事もありますが、インデックスならせいぜい3割くらい下がるくらいなんで)、初心者にも優しい投資方法だと思います。

ただ、そこで思考停止するのではなく、投資について学び続けて欲しいと思います。
それは、たとえ少額でも身銭を切っていると、自分ごととして捉えられるので、学びの効果が高いでしょうから。
勉強して分かってから、とか言ってたら、いつまでたっても勉強も進まず投資も始められないので、まず始めてみよう、というのは、悪くない提言じゃないかとも思う訳です。

投資を始めて学ぶべき事とは

そして、投資を続ける上で学ぶべきなのは、「より賢い投資術」なんかじゃくて、経済について学ぶべきなんですよ。経済がどういう仕組みで動いているか、投資というのは、経済の中でどういう役割を果たしているか、といった事を学び、仕組みを理解した上で、ではどのように自分は投資していくか、というのを考えていく、というのが良いと思うんですよね。
増田はそこのところをすっとばしてしまってるから、株価はゼロサムだ、みたいに思っちゃうんじゃないかな。
株式市場は株式市場だけで存在しているのではない、実際の経済と強く結びついているものなんですよ。そうじゃなきゃ、投資マネーってどこに使われているのよ。実際に会社の資金として使われて、会社が利益を生む事で市場も成長する、そういうものなんですよね。

なので、投資って、これから何が成長するか、を予想するものなんですよね。そのために、世界経済の動きとかを学び続けていないといけない、となるんです。
(で、それって仕事にも役立つんじゃないかな。投資始めるのはビジネスにも良いというのは、そういう訳だと思う。
 くれぐれも「仕事中もひっきりなしに株価チェックしてる」なんてならないように。)

(経済についての推薦本)
www.amazon.co.jp
なんかチャラそうな本だなって思ったけど、読んだら内容はしっかりしていてびっくりした。広い視座から経済を見る事ができるようになると思う。

この20年の進歩

あと増田はこの22年で劇的に変わった事はないって書いてるけど、無茶苦茶大きな変化はあったはずですよ。
それは、インターネット、特にスマホの普及。これは世界を大きく変えているし、変えつつあると思う。
例えば、昔 聞いた話だと、途上国の教育にも大きく影響していて、ネットやスマホがインフラとして使われているそうです。教育が行き渡っていない事が途上国の発展の足枷となってる部分はあって、それを劇的に変えるかもしれない、という話だそうです。
あと、アフリカで電話網もない所に先にスマホが行き渡っていて、それで買い物とかしてる、という話も聞きました。「情報革命」とは良くいったもので、情報の伝わり方が20年前とは大きく変わってしまっていて、また今後も世界を変えていくだろうという事です。

他にも進歩した部分はあると思いますが、経済的にインパクトがある進歩は、この部分じゃないかと。

あと、本論とは無関係だけども「1990年代からJ-POPって何か変わった?」はひでぇよ。増田の観測範囲のJ-POPだけが20年以上変わってないだけじゃないの、と言っておきます。
(私も詳しくはないけど、わかりやすいところでは、テクノ・エレクトロミュージックやボーカロイド文化の影響が色濃く出てきてる、というのはあるはずですよ。)

未来は「わからない」

あと、増田が言ってる事って、結局のところ、未来はわからないって事だけなんですよね。
そりゃ、未来はわからないですよ。
でも、わからないなりにも、予想できる事とかやりようはある訳で。

経済学的な視点では

経済発展の大きな要因の一つは、人口動態なんですよね。労働人口が増えると経済は発展するし、労働人口が減ると経済は収縮してしまう。もちろん、それだけで決まる訳じゃないですが、非常に大きな要因である事は間違いないんですよね。
で、人口動態は、現在の人口ピラミッドから、「ほぼ確実な未来」として予測可能なんですよ。なので、今後の成長可能性は、人口ピラミッドからある程度予測できると言われています。インドやアフリカが注目されているのは、そういった理由からです。あとアメリカも人口ピラミッド的には成長可能性があります。(先進国ではアメリカくらいだそう。そういう意味でもアメリカへの投資が強い、という訳です。)
もちろん、人口増を経済発展に繋げられなかった国は過去にもあります。例えば戦争とかしてたら経済発展どころじゃないでしょう。アフリカは、そういう政治リスクが高いというのはあります。
(ただし、アフリカは多くの国に分かれているので、発展する国はある程度出てくると思います。)
なので、リスク分散は必要ですが、投資の際の判断材料にはなります。

貧困の解消とかESGとか

あと、貧困の解消も、経済的成長の余地です。今まで貧困だった人々の貧困が解消され、生産や消費活動に参加するようになると、その分、世界の経済が発展します。
ESGって綺麗事みたいに思ってる人も多いのかもしれませんが、経済が発展するため、という部分もあるんです。
(で、貧困に苦しむ人が減り、なおかつ経済も発展したら、Win-WInじゃないですか。)

未来は私たち一人ひとりが創る

で、ここからは青臭い事を言わせてもらいます。
未来は分からない。それは、決まっていないからです。でも、未来がどうなるかは、私たち一人ひとりがどういう行動をしていくか、の積み重ねで決まってきます。
なんか、日本人(って括りは良くないのかもしれないけども)って、自分も未来を作っていく一員だって参加意識が低い人が多いように思える。
だから、「未来がどうなるか教えて、損しないように投資したい」みたいに考えてるんじゃないかなぁ。
そうじゃなくて、投資するというのも、未来を創る行動の一つだと思うんですよ。どういう未来が来てほしいと夢想するか、そのために自分ができる事は何か、という視点で、自分のお金をどこに投資したら良いか考える。投資って、そういう投票みたいな意味合いもあると思う。
私は、経済が成長して貧困に苦しむ人が減る未来に投資したい。

で、投資について色々と書いているのは、その賛同者を増やしたいって側面もあると思う。そう言う意味で、信仰みたいって揶揄されるかもしれませんが、私は信念だと思っています。