ai_math_runningのブログ

最近はAI関係の記事が多い予定です。一応G検定持ってる程度の知識はあります。

ランニングドリル入門

ちょっと前の原稿で、ランニングドリルをやると良いよって書いてきましたが、ランニングドリルがどういうものか、は書いてきませんでした。
今回は、ランニングドリルの入門的な事を書いていこうと思います。

ランニングドリルとはどういうものか

ランニングドリルとは、ランニングの動きの一部を取り出し、繰り返し練習するメニューです。
ランニングの1つ1つを練習していく事により、ランニングの効率の良い動きを身につけようというもので、陸上部では必ずやるものです。
市民ランナーレベルでは、よほどのマニアしかやらないものだと思いますが、闇雲に走るだけより、こういう練習もやった方が良いと思います。

ランニングドリルをやる意味

例えば野球のバッティングでは、素振りという練習を行います。素振りを繰り返し行う事で、バッティングのフォームを無意識でもできるレベルにまで身体に刻みつけて、いざボールを打つ時は無意識で良いフォームで打てるようにします。この時、「無意識で」できるようにしている、というのがミソで、それにより、実際のバッティングの時は来たボールへの対応に意識を向ける事ができます。それが、「もっと脇を絞めて」とか「左足で壁を作って」とかを意識しているとボールへの対応ができなくなってしまいます。


ランニングにおいても似たような事は言えて、ドリルの動きというのは、身体に刻みつけて無意識でできるようにするのが重要です。
というのは、ランニングの動きでは、ポイントとなる事がいくつもあり、人はそんなにたくさんの事を一度に意識する事はできないからです。
一つのことを意識すると、他のことが疎かになったり変な動きになったりもするでしょう。また、意識する事で、かえって上手く動かせない、なんて事もありそうです。
なので、単純な動き1つ1つに分解し、それを反復練習して無意識でやれるまでにし、実際に走る時は何も意識せず(もしくはワンポイントだけ意識して)走る。それで、1つ1つのドリルの動きが上手くできるようになってくると、自然と上手く走る事ができるようになってくる、そういう練習なんです。

代表的なランニングドリル3選

代表的なランニングドリルを3つ、紹介してみようと思います。

引き付け

前にオススメのストレッチで「前腿のストレッチ」を紹介したと思います。それの動的ストレッチバージョンになります。
片足で体重を支え、もう片足を膝を曲げて踵でお尻を叩くようにする。
それを繰り返し何度も行う、それだけのものです。
上手くできると、かなり勢いよくお尻を踵でポンポン叩くようになります。
両足を交互に曲げて踵を叩く(軽く走りながら)というものと、片足だけをずっと繰り返すもの(片足ずつ行うもの)の2種類あります。多分、交互にやる方がやりやすいです。片足ずつやるのは、多分、大抵の人は、苦手な方がありますので、苦手な方を重点的に練習するという意味で、片足ずつやるやり方も知っておくと良いと思います。
非常に単純なドリルですが、前腿が硬い人にはなかなか難しいです。なので、前腿のストレッチを十分に行い、柔らかくなってから行うと良いと思います。
この動きを練習すると、何故か走るのが速くなります。その辺りの理屈は、また追って記事にしますが、ドリルの中では最も即効性のあるものかな、と思っています。(ヒントを書くと、速い人を見ると、大抵、踵がお尻近くまで上がっています。観察してみてください。)

(実はこのドリルって、色んな名称があります。人によって、コーチによって違うと言えるくらい、バラバラです。必ずやるドリルなんですが、決まった名称がないんじゃないかと思います。ここでは、私が高校の時に呼んでいた名称を使っています。)

股関節回し

これも必ずやるドリルです。見たことある人は多いと思います。ランニングドリルというとコレを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
やり方は、両手を横に広げてバランスを取ります。そして、片足を横に上げます。太ももが地面と並行になるまで、膝から下は下向きにダランとぶら下げるようにします。そして、横に上げた足をそのまま前に持ってきてから降ろします。これを反対の足でも行い、交互に行いながら前に進んでいきます。
このドリルは、何を目的にやっているか、というと、腸腰筋の活性化のためにやっています。横に上げた足を前に持ってくる時に、腸腰筋を使って前に持ってきます。それによって、腸腰筋を使って足を前に降り出す練習をしている訳です。
(実際に走る時に、こんなふうに足を使う訳ではないのですが、腸腰筋のみを使って足を前に出すには、この動きがトレーニングになるそうです。)

ランジウォーク

これも良くみると思います。でも、正しくやれていない人が目立つドリルでもあります。
これは、もの凄く大股で前に歩いていく、その時に身体を沈めて歩いていく動きです。後ろ足の膝が地面につくくらいまで身体を沈めるのがポイントです。
筋トレのメニューで「ランジスクワット」というものがあります。ランジスクワットでは、一歩大きく踏み出して身体を沈めた後、踏み出した足を元に戻しますが、ランジウォークでは、戻さずに前に進んでいく、というのがポイントになります。
つまり、ランジスクワットを、より走る動きに近づけて、前に進んでいく動きの中に入れ込んだものがランジウォークになります。
ここでの重要なポイントは3つあります。
1つ目は、胴体を真っ直ぐに保ったまま身体を沈める、という事です。ここが傾いたりすると、効果は小さくなります。辛いですが、なるべく真っ直ぐに保つようにしましょう。(出来ない人は、まだ身体が弱いので、スクワットをたくさんやって強くしてから再チャレンジしてください。)
2つ目は、後ろ足の膝が地面に付くくらいまで深く身体を沈める事です。ここを中途半端にしている人が多いですが、ちゃんと下まで沈める事に意味があります。
3つ目は、反動を使うという事です。身体を沈み込ませた反動で身体を持ち上げるようにしてください。
反動を使うのは、筋トレでは禁じ手で推奨されないのですが、ランニングドリルは目的が筋トレではなく、逆に反動を上手く使うトレーニングなので、筋トレとは別物だと思ってください。
(また追って記事にしますが、伸張反射を上手く使いたいって事なんです。)


以上3つ、紹介しました。
1つ1つのドリルについては、詳細な解説記事を書く予定です。でも、まずはここに紹介したものだけでも、やってみて下さい。