ai_math_runningのブログ

最近はAI関係の記事が多い予定です。一応G検定持ってる程度の知識はあります。

理想のランニングフォームはあるのか?

理想のランニングフォームってあると思いますか?
それとも理想のランニングフォームなんてなくて、人それぞれ、自分に合ったフォームで走るのが良いと思いますか?

私は「理想のランニングフォームはある」という立場です。
理想のランニングフォームというか、一番理にかなった、一番効率の良いフォームというのは、きっとあるでしょう。
ただし、理想のランニングフォームで走るには、理想の身体が必要なんだと思います。
必要な筋肉が付いていて使える状態にあり、関節の可動域も十分にある。
(単に柔らかければ良い訳でなくて、例えば足首の関節は硬い方が良いという話もあります。)
でも、実際にそんな理想の身体を持っている人なんて居なくて、誰しもが、弱い部分だったり動かしにくい所だったりがある。
そういう条件のもとで、どのようなフォームにすると速く走れるか、の最適解を求めているだけなんだろうと思います。
そして、人によって、弱い所とか動かしにくい所が違っているので、その人にとって良いフォームが他の人には難しかったり、とかがあるのでしょう。それが「自分に合ったフォームで走る」という事になるのだ、と思います。

なんで、こんな事を言ってるのかと言うと。
人それぞれ、自分に合ったランニングフォームで走れば良いよ、と、あまりに言い過ぎると、体質改善の努力が要らないって事にならないかな、と思うんです。
ストレッチをして関節の可動域を広げたり、筋トレして弱い筋肉を鍛えたり、ドリルで苦手な動きをできるようにしたりして、少しでも理想に近い動きができるように努力していく事が、ランニングの技術向上だと思うので。
あと、その人なりの身体の特徴というのが、永続的なものではない、というのもあります。体質改善の努力で改善する事もありますし、逆に加齢や事故、病気などで以前できていた動きができなくなる事だってある。そんな時に、以前の身体にあまりに最適化したフォームで固めてしまっていると、思い通りに走れなくなっちゃうように思うんですよね。
(理系的に言うと「ロバストネスが小さい」って事ですね。)
そんな時のために、理想の動きを求めながら自分に合ったフォームを追求し、同時に「動きの引き出し」を多くする事が重要なのかな、と思っています。

あと、「理想のランニングフォーム」がどういうものか、が、まだわかっていないというのも、あると思うんですよね。
理想とされるフォームも、その時々で変わってきますし、流行ってものもある。
ちょっと前はフォアフットが流行っていましたし、最近はケニア人風の肘を深く曲げて抱え込むような腕振りが流行りですよね。

それは、理想の身体というのが、どういうものか、が分かってない事が大きいでしょう。なので、その時々に一番速い人が、理想の身体、理想のフォームとされがちです。フォームの流行って、そういうのでも変わってきがちですよね。
でも、短距離だとボルトの身体の特徴って、かなり特殊なんで、誰もボルトの走り方なんて真似できないし、それが理想なのかも分からないです。

じゃぁ、どうすれば良いか、ですが。

理想が何かは分からないけど、その時々に、理想的なフォームとか動きとかとされている事を、とりあえず真似てみる事は、良い事だと思います。できようができまいが、とりあえずやってみる。
それで、出来なかったら、どうして自分の身体の特徴で出来なかったかを考える。できた場合も、なぜできたか、あと、その動きが自分にとってしっくりくるか、自分のフォームに取り入れると良さそうか、を考えてみる。
その時に、ランニングについて、理論的に考えられた方が良いと思うんですよね。理論的に考えて、その動き・フォームの意味とか、長所や短所とか、どういう身体の特徴が必要か、とかが分かると、どういう練習、どういう改善をすれば良いかも見えてきますし。
そうして、色んな動きを、頭と身体の両方で「理解」する。
そうすると、身体の条件が変わった時に、昔はできなかった動きができるようになるかもしれません。だからこそ、動きの引き出しをいっぱい持っていた方が良いよね、と思っています。

という事で、今後は(今後も)ランニングを理論的に考える事をいっぱい書いていくつもりです。