ai_math_runningのブログ

最近はAI関係の記事が多い予定です。一応G検定持ってる程度の知識はあります。

ニコニコペースで走ろう!(ランニングを始める人に3つ目に教える事)

ランニングを始める人に3つ目に教える事

今まで、ランニング初心者向けに、「ランニングを始める人に最初に教えること」「ランニングを始める人に2つ目に教える事」という2つの原稿を書いてきました。

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この第3弾として、3つ目には何を教えるかな、と、ずっと考えていたんですが、「人によって変わってくるな」というのが結論でした。
というのも、ランニング初心者といっても、色々いて、他の運動を結構やっていた人から、運動不足でダイエットのために走ろうという人まで、その人の運動能力が大きく違っています。その人の背景によって、役立つアドバイスって当然、異なってくる訳で、それでも「姿勢良く走ろう」とか「重心移動に気をつけて『ズッ』と地面を擦らないように走ろう」などは、どんな人にでも最初に教えてあげれば良い事ですが、その次に、となると、本当に人によるんです。

例えば、最初の記事で引き合いに出した若い男の子は、とにかく身体が硬かったので、ストレッチを重点的にやってもらっています。(でも、若いって素晴らしく、上達が早いです。)
ストレッチは、こちらの原稿で紹介したものを中心に、あといくつかプラスしたものですね。

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あと、運動不足で足腰が弱っている人は、とにかく歩いてもらって身体を動かすことに慣れてもらうと同時に、スクワットで足腰の筋力をつけてもらいます。片足で身体を支えられるくらいの筋力がついてから、本格的に走るトレーニングをした方が良いでしょう。

一方、運動をある程度やってきた人なら、もう最初からランニングドリルをしっかりやってもらって良いと思います。
そこでしっかりランニングの動きを身につけながら走るトレーニングをしていけば、上達もきっと早いでしょう。

でも、そんな人たちにも共通して役立つ事があるなぁ、と、思い出しました。それは、心肺機能に関する事です。

ランニング初心者は無理しがちなんです

ランニングを始めたばかりの人は、ついつい頑張りすぎてしまうんじゃないかな、と思います。ぜーぜーはーはー、息を切らして走るのがランニングなんだ、という固定観念があるのではないか、と思います。そうやって苦しいのを耐え抜いて頑張り抜く事で、すごく走れるようになる、と信じているかもしれません。
しかし、実は、そんなに頑張らない方が持久力を高めてくれる、という研究があるんです。

「ニコニコペース」の提唱者:田中 宏暁教授

www.fukuoka-u.ac.jp

田中教授はランニング雑誌などで良く出てくる、ランニング業界ではお馴染みの先生でした(故人です)。その方が、学生を実験台に(苦笑)、トレーニングの強度と持久力向上を調べたところ、トレーニングの高すぎない、最大酸素摂取量50%程度のトレーニングが最も効果的だったそうです。
最大酸素摂取量50%というと、乳酸閾値よりも下の運動強度で、ニコニコ話しながら走る事でできるペースという事で「ニコニコペース」と命名されたそうです。

頑張りすぎない方が上達が早い

個人的な経験から言っても、高いトレーニング強度で効果があるのはランニング上級者からじゃないかと思います。ランニング中級者くらいまでは、あまりトレーニング強度を上げず、はーぜー言わない程度のトレーニングの方が良いようです。

という事で、ランニング初心者には、「息が切れないようにゆっくりしたペースで走った方がトレーニング効果がありますよ」というのは、教えてあげた方が良いんじゃないかと思います。
というか、初心者は、まずは走ったり歩いたり、くらいから始めれば良いように思います。前に書いた、姿勢とか重心移動とかを注意しながら歩き、その延長線上で少し走ってみる。息が切れない程度で走るのをやめて歩きに戻し、またしばらくしてから走ってみる。
そうやって、走る方の割合を少しずつ増やしていって、そのうち、ずっと走っても息が切れないペースを掴んでから、少しずつ走る距離を増やしていけば良いと思います。

そんなふうにしてトレーニングしていけば、苦しい思いをしなくても、続ければかなり走れるようになっていると思います。

note.com

この記事で書いた「とにかく無理をしない」という教訓は、レースの時だけでなく、練習にも当てはまる、という事なんですね。練習でも、とにかく無理をしない、息を切らさないで、ゆっくりと少しずつ続けていけば、フルマラソンだって走り切れるようになるのも、難しくないんじゃないかと思います。